飲食店のアルバイト採用が成功するポイントを解説!
ずっと採用活動を続けているのに全然人が集まらない、というお店は多いのではないでしょうか?今後は今まで以上にアルバイトや社員などの獲得競争の厳しさが増していくと考えられます。
この記事では採用活動における基本として、3つのポイントについて説明します!
この記事を読んでわかること |
|
目次
飲食業界の採用は難しい!
飲食店の雇用主の頭を悩ませる一つにアルバイトや社員などの人材採用が挙げられますが、今まで以上にバイトや社員などの獲得競争の厳しさが増していくと考えられます。すでにアルバイトや社員を雇用しているオーナー様も引き続きの優秀人材獲得は課題として残り、新しく出店を検討し、物件を契約し、内装工事でお店ができても、お店を運営する人材がそろわなければオープンを迎えられないという状況になってしまうかもしれません・・・。
総務省の「サービス産業動向調査」によると「飲食店」で働いている全従業員のうち、82%がアルバイト・パートを含む「非正規雇用者」であるという統計が出ています。これは捉え方を変えると「正規雇用者」の割合は2割にも満たないということができ、この結果だけを見ても、飲食店を運営することにおいて、アルバイト・スタッフの採用の重要さと担う役割は大変重要であるということが理解できます。
引用:株式会社マイナビ アルバイトがいないと成り立たない!? 飲食店の現状とは
総務省「サービス産業動向調査」(https://www.stat.go.jp/data/mssi/index.html)を加工
どのような採用活動準備を行い、どのような方法でアプローチをしていくのがよいのか。採用店舗側の心構えやターゲットに合わせて準備をしていくべきなのか。効果的な募集方法を押さえ、スタッフ採用を成功させましょう!
採用活動前の準備
まず最初に考えなければならないのは、採用する人材の人数と条件です。求める人材によって「効果的」な募集方法は異なります。正社員としての雇用なのか、アルバイト・パートとしての雇用とするのか、長期雇用ではなくオープニングの一時的なタイミングでスタッフが必要なのか等「条件」を明確にしておくことから取り組みましょう。
採用したいターゲットを決める
採用をするためにまずは「ターゲット設定」がとても重要です。アルバイト採用もですし中途採用はもちろん、新卒採用や未経験者採用であったとしても 「採用ターゲットの明確化」は全体の軸となる最も重要です。「ターゲット設定」をしっかりとすることで「求職者と欲しい人材のアンマッチ」を防ぐことができます。
しかし、実際にはターゲット像をきちんと認識できないまま採用を行っている企業様が多くいます。このポイントが押さえられていないと折角の採用のために費やした時間が無駄になってしまうこともありますので注意が必要です。
例えば、「アルバイト採用」を検討している場合、
-
- 週4日以上勤務してほしい
- 未経験者・経験者問わず働ける
- 人と話すのが好きな人に来てほしいetc…..
.
等、上記のように「欲しい人物像」がはっきりとするまで条件を羅列しあげることが大事です。店舗で活躍されている方がいる場合は、その方を思い浮かべ条件を出してみると分かりやすいかもしれませんね。ターゲットを決める際のステップは2つあるので試してみることをおすすめします。
step-1. 求める条件(スキル・経験・人柄等)の洗い出し
可能な限りで構いませんが、まずは細かく洗い出すことから初めていきます。経験ありかなしか、何歳までを採用するのか、など細かく書き出した後に、ぞれぞれの条件の下に「なぜ求めるのか」の理由を記載していきましょう。理由まで明確にできていると選考基準のブレがなくなり、面接にも応用がきくようになります。
条件:状況に応じ臨機応変に対応できること
理由:接客時の受け答え・トラブル時にスムーズに対応をしてほしいから
面接での質問:トラブルや要望をお客様から受けたときに、どのように対応していましたか?
step-2. その条件が必須なのかそうじゃないのかを考える
条件を洗い出すことができたら「MUST(必須)」で求める条件を選んでいくことで、「本当の採用ターゲット」が見えてきます。あれもほしいこれもほしい!と条件をあげていくと、本来ターゲットになり得る人材とずれてしまいます。採用ターゲットが明確になって初めて、どの媒体で募集するか、選考基準はどうするか、などの具体的な戦略を立てることができます。
お店の強みを明確にする
ターゲットを決めた後には「お店の強み」を明確にしましょう。よく目にするのは「週◯日からOK!」や「高時給!」などと好条件に当たる部分を「強み」と押し出す店舗は多いです。実態にそぐわない内容や背伸びをしてしまう内容になると採用後のトラブルやモチベーション低下にも繋がりかねません。ターゲットや条件を明確にした後だからこそ、そのターゲットに併せた「強み」を打ち出すことできちんと求人に応えてくれるのでうまくつながるように「強み」出しをしましょう。
関連記事 > 求人募集のときに使える 魅力の考え方
学生以外にも活躍できる人材はいる
これから減少が予想されている、労働力。どう解決していくのでしょうか?「セルフ化」などのオペレーションの合理化とともに、システム化やシニア世代や子育て女性、在留外国人に活躍してもらうなど人材の柔軟な活用の必要があり、新たな人材活用を生み出すためのオペレーションの確立や、採用活動に動き出さないとダメかもしれませんね。
ここでは新たな人材活用としての注目されている「シニア・在留外国人・主婦や子育て女性」をメインにお話いたします。
シニア層
シニアという線引きを「60歳以上」を条件にパート2000人を過去急募をした量販店が一時期話題になるなど、シニア層の人材確保・獲得についても各企業での争奪戦が繰り広げられています。シニア層の方というのは、働く理由として、お金ではなく、ただ働きたいという気持ちが強い方も多く、仕事に対する意識も高い方が多いです。
現在従事する若いスタッフにとっても「仕事の取り組み方の模範」になる存在といえるため重宝できます。ただ、長時間労働や深夜帯での労働といった体力的な仕事内容などは人によって様々です。ポイント活用として早朝の2~3時間程度での採用を行い「納品・商品陳列・清掃」などの開店前作業を担当してもらい、それによって午前中の正社員の負担軽減を図っている店舗もあります。
採用面に関しては、シニア層もWEBでの仕事探しをすることも増えてきており、求人情報や採用HPで、シニア層が活躍している姿、セカンドキャリアとして働くことができる職場、働きやすさをアピールしていくと心象や印象は良いと言えます。さらに採用者の共通点としては、若い店長やスタッフとうまくやっていくためにも、人生の先輩といえども「偉そうでない」というような「人間性」や「学ぶ姿勢」を重視し採用を行っているようです。
主婦(夫)や子育て女性
主婦(夫)や子育てしている女性は、勤務シフト等の条件が子供の体調や環境によって合わせづらいこともあり、採用がしにくいのではという固定観念が過去からもあります。ですが、「家庭環境」と「個人のキャリアや能力」を分けて考えることが大事です。「販売員としての会話力、表現力、説得力が高い」など能力の高い方ももちろん多く、短時間勤務であっても積極的にポイント活用していきたいところです。
特に、これまで自店で働いており出産を機に退職した女性は経験者でもあるので「復職」を促したいところですし、環境を整えてあげておくことも大切です。例えば、退職者登録制度を設け、その登録者に対して社内報と共に特典を送り関係性を継続する会社や、繁忙期の欠員を補うべく、退職者に対して短期アルバイト依頼のはがきを送って、その時期に限って復職してもらっている会社もあります。
在留外国人
すでに在留外国人を採用し人材不足を補おうと熾烈な争奪戦が繰り広げられています。在留外国人活用には、語学が堪能で接客において問題なく、仕事へ前向きな意欲が高い方も多く、外国人採用をするにあたり当初は抵抗のあったチェーン店も、今や外国人スタッフの活用を積極的に行っています。
外国人の採用面に関しては、外国人採用専用サイトの活用や、語学学校への直接のアプローチの他、仲間同士の口コミやフェイスブックなどのSNSを通じて、リファラル採用をおこなう(知り合いを紹介してくれる)ことが多いようです。確かに在留外国人の方々からすると異国の地でどのような環境か詳しくわからない仕事先を探すよりも、知人からの評価が高いお店や紹介されたお店のほうが「働きやすい環境が整っている」と思うのは当然かもしれませんね。
注意すべき点としては、雇用の際のビザの確認(就労できるビザか)や資格の確認です。文化の違いが問題になることがありますが(例えば、お客様を優先しない)、これらは面接である程度判断もでき、またしっかり理由(文化)を説明すれば、それに従ってくれるでしょう。教育面のコツとしては、同じ言語を話す外国人同士を、同じシフトで組むことで、先輩スタッフが母国語でスムーズに伝えてくれるなど「働き方」と「環境」を整えてあげると良さそうです。
関連記事 > 外国人留学生を雇用するときに気をつけるポイントとは?
募集から採用までの注意点
基本中の基本ですが、採用に置いて気をつけなければならないのは「細かいこと」に気を遣いながら、「長期的に取り組んでいくこと」にあります。もちろん準備や取り組みは重要ですが常にさまざまなケースも想定しながら進めていくことが重要です。また、「お店全体・全員が採用担当者」という意識を持ち、一つ一つを丁寧に、スピードを持って取り組むことが重要です。
必ず面接に来るわけじゃない?!
せっかく応募を獲得しても、面接にすら来てくれない場合があります。
-
- 別のお店で決まってしまった
- 応募時の対応が悪かった
- 聞いていた内容と違った
- 面接に行くのが面倒になった
せっかく応募の問い合わせを獲得しておいて、こんなにもったいないことはありません。迅速に・丁寧な応募者対応を心がけ、問い合わせを面接に繋げていきましょう。
いつかはお客様になる 対応は丁寧に
働きやすいお店かどうか、応募者は不安・期待をしています。「応募者も店を選んでいる」という意識をもって対応することが大切です。例えばピークタイムで忙しいなどの何かしら事情があったとしても、問合せの電話を雑に扱われたら、応募者はどう思うでしょうか?
「こんな対応する人と働きたくないな・・・」となってしまいますし、自分がその店で働いた時に同様の対応をされるのだろうかと想像してしまいます。また、お店のファンだったからこそ「求人を見て、ここで働きたかったんです!」というケースもあります。どんなときにも好印象を持ってもらえるように他のスタッフにも対応の大切さは伝えておきましょう。
働き手としてだけではなく、いつかはお客様になるかもしれませんし、大好きなお店だから働きたい!と思って応募してくれたかもしれません。
最短・最低限の書類で面接ができるように
面接に行く準備として求められる履歴書。これが余計なハードルになってしまうケースも。まずは面接に来てもらうことを優先し、履歴書なしで応募できることを明記することなども方法としてはおすすめします。実際はお店に来てもらってから「事前アンケート」として履歴書に近い内容を10〜15分ほどで書いてもらって面接に入れば支障はありません。
また、在留外国人の場合は許可や資格の確認も必要になりますので、本採用に向けて良い人材と出会った際はすぐに書類を揃えてもらえるように必要書類の取りまとめを事前に準備をしておくとスムーズに進むでしょう。
関連記事 > 知らないとマズい!アルバイトを採用するときに必要な3つの書類
関連記事 > 外国人留学生を雇用するときに気をつけるポイントとは?
待たせない!最速で対応を
応募者はあなたのお店だけでなくいくつもの店舗に並行して応募していることは当たり前。いち早くアプローチすることが有利に働きます。できれば応募があった直後、少なくともその日中に、面接日について連絡を入れましょう。メールなどでは埋もれてしまう可能性もありますので直接電話などがおすすめです。
また、電話の取次など採用担当者の方も仕事がある中、いつでもすぐに対応することが難しい鴨居しれません。別のスタッフ・アルバイトが対応した際は「どのように対応をするのか」「情報漏れがおきないようにするにはどのようにするのか」は社内・店内で話し合っておくといいですね。
まとめ:飲食店の採用が成功するポイント 基本的なコツとは?
ここまでいかがでしたでしょうか。成功するポイントとして下記は必ず抑えるようにしましょう!
-
- 採用ターゲット、条件を明確化すること
- お店ならではの訴求ポイントを考えること
- 様々な人材活用も引き出しとして検討する
- 関わる人全員が「企業・店舗の顔」という意識で取り組むこと
これらを意識しながら取り組んでいきましょう。是非参考にしてみてくださいね!