アルバイトの連勤は何日までOK?連勤による問題点とリスクを解説!
「アルバイトの連勤は何日から違法?」「7連勤にはどんなリスクがあるの?」「合意の上なら休みなしでも大丈夫?」アルバイトの連勤について、上記のような疑問はありませんか?
シフト作成時にアルバイトが足りなくて、ついつい連勤をお願いしてしまうこともありますよね。しかし、連勤はアルバイトにとって、肉体的にも精神的にも大きな負担になります。アルバイトのシフトを管理する立場の人は、「法律上の決まりを守ること」はもちろん、「アルバイトの健康への配慮」も必要不可欠です。
この記事では、アルバイトの連勤に関する法律や、それに伴う問題点とリスクについて解説しています。「ウチは問題ない!」と思っている人も確認のために、ぜひ最後までご一読ください。
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この記事を読んでわかること |
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目次
連勤に関する法律
連勤に関する法律は「労働基準法」に定められています。
労働基準法とは、労働条件の最低基準を定める法律のことです。
その中でも、連勤に関係性の高い法律は3つあります。
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それぞれについて詳しく解説していきます。
労働基準法35条1項 ー 最低でも週1回は休日としなければならない
1つ目の連勤に関する法律は、労働基準法35条1項「最低でも週1回は休日としなければならない」です。
つまり日曜日が休みなら、翌週の土曜日までに休みがあれば「週1回以上の休み」を守っていることになります。現実的ではありませんが、以下のような12連勤のシフトでも法律上は問題ありません。
日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
4/1 |
4/2 |
4/3 |
4/4 |
4/5 |
4/6 |
4/7 |
休日 |
出勤 |
2連勤 |
3連勤 |
4連勤 |
5連勤 |
6連勤 |
4/8 |
4/9 |
4/10 |
4/11 |
4/12 |
4/13 |
4/14 |
7連勤 |
8連勤 |
9連勤 |
10連勤 |
11連勤 |
12連勤 |
休日 |
労働基準法35条2項 ー 4週間の間に休日が4日以上があれば1項は適用されない
2つ目の連勤に関する法律は、労働基準法35条2項「4週間の間に4日以上の休日があれば1項は適用されない」です。
日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
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1週目 |
出勤 |
2連勤 |
3連勤 |
4連勤 |
5連勤 |
6連勤 |
7連勤 |
2週目 |
8連勤 |
9連勤 |
10連勤 |
11連勤 |
12連勤 |
13連勤 |
14連勤 |
3週目 |
15連勤 |
16連勤 |
17連勤 |
18連勤 |
19連勤 |
20連勤 |
21連勤 |
4週目 |
22連勤 |
23連勤 |
24連勤 |
休日 |
休日 |
休日 |
休日 |
上記のように、4週間の中に4日間の連休があれば最大で24連勤も「法律上では可能」になります。
しかし、あくまでも「法律上では可能」なだけです。
ほとんどの人がこのシフトを見たら、嫌気がさして仕事へのモチベーションは下がります。
お互いのためにも、なるべく連勤が続くかないようにする努力は必要でしょう。
労働基準法37条1項 - 「1週で40時間、1日に8時間」超えで25%以上の割増賃金が発生
3つ目の連勤に関する法律は、労働基準法37条1項「1週で40時間、1日に8時間」を超えると25%以上の割増賃金が発生」です。
これまでに説明してきた「週1日以上の休み」と「4週間の間に4日間以上の休日」が守られていたとしても「1週で40時間、1日に8時間」を超えると、25%以上の割増賃金が発生します。
「人件費が増える」「給料計算のミスによる賃金未払いのリスク」など、雇用側にも大きなデメリットが発生するので可能な限り連勤はさせないべきでしょう。
関連記事 >> シフト管理者は理解していて当たり前?時間外労働・割増賃金について
法律上では何日まで連勤は許される?
法律に連勤日数の上限は定められていませんが、よほど特別な場合を除いて「25日以上の連勤」は違法になります。先ほども説明しましたが24連勤は、4週間の間に4日以上の休みがなければ違法です。
また、連勤はアルバイトへの負担が大きいのでトラブルに発展しやすいです。法律上に問題はありませんが、5連勤を超えるときは、シフト作成時にアルバイトへ連絡しておくことをおすすめします。
アルバイトの連勤が与える影響
長期的な連勤はアルバイトだけでなく、会社にも大きな悪影響を与えます。
取り返しのつかない事故を起こさないためにも、細心の注意を払っておきましょう。
実際にアルバイトの連勤が、どんな影響を与えるのかを紹介していきます。
アルバイトに与える影響
連勤がアルバイトに1番大きな影響は疲労の蓄積です。
過労による身体への影響は、特に脳と心臓に出やすく、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの重度の後遺症が残る病気を引き起こすことも考えられます。
また、うつ病をはじめとした精神疾患の原因にも繋がります。疲労の蓄積により、「身体のだるさが取れない」「睡眠不足が続いている」「食欲がない」などの理由から、業務の効率が落ちることもあるでしょう。
雇用者に与える影響
連勤中のアルバイトは、いつもより体力やモチベーション、集中力が下がります。
結果、生産性の低下やお客様とのトラブル、不注意による事故やミスが発生する可能性が高くなります。
アルバイトの健康に著しい悪影響を与えて、労働災害が認められた場合は、慰謝料や損害賠償を請求されます。人件費の削減のために、数人のスタッフに連勤をお願いしていたら、多大な損害が発生するかもしれません。法律で認められている範囲であっても、あくまでも連勤は「一時的な処置」として考えておきましょう。
「連勤は当たり前」その考えは要注意!
この記事を読んでいる人の中に、「連勤くらい当たり前」と思っている人はいませんか?
もしそうであれば要注意です。業界によっては1週間の中に、休みが1日もない環境を強いられている人もいます。休息は誰にとっても必要で、怠っていれば健康被害に直結するでしょう。
たくさん働いて、たくさんお金を稼ぐことは悪いことではありません。
しかし、無理をして身体を壊してしまっては、稼いだお金を使うことすらできなくなります。
連勤が当たり前になっている人は「リスク」を知って、正しい労働環境を目指しましょう。
日常化した連勤のリスク
10連勤などの長期的な勤務が、日常化している職場は危険です。
休日出勤が前提でシフトを作っていませんか?
「会社のため」「みんなやっているから」と思い込ませて連勤を「当たり前に」することは、いい店舗運営をしているとはいえませんよね。
10連勤などが当たり前になってくると、アルバイトも連勤を断りづらくなります。
その結果、身体的にも精神的にもボロボロになって、シフトに大きな穴が開くかもしれません。
アルバイトの不満が溜まって、大量離職やボイコットのリスクすら発生します。
そうならないためには、1人ひとりに適切なペースで休日を与えることが必須です。
1人でも休日出勤が続くようであれば、すぐにでも人材を確保すべきでしょう。
関連記事 >> なぜシフトが埋まらない?よくある問題と解決策とは!
「勤務間インターバル」を知っておこう
勤務間インターバルという言葉を知っていますか?
勤務間インターバルとは、労働者の生活時間や睡眠時間を確保するために、勤務終了から次の勤務まで8〜12時間以上は間隔を空ける制度のことです。
平成31年4月1日より、労働時間等設定改善法に基づき施行されました。
しかし、勤務間インターバルは努力義務なので罰金や罰則などは発生しないため、知っている人や導入している会社は少ないのが現状です。
業務の効率化や残業代の削減など、雇用側にもメリットはあります。また、この制度の導入によりブランドイメージの向上にも期待できるでしょう。導入時に政府に申請していれば、目標時間の達成率に応じて助成金も支給されるので、ぜひ検討してみてください。
関連記事 >> 勤務間インターバル制度(厚生労働省)
まとめ:法律上OKでもアルバイトの連勤には注意!
アルバイトの連勤に関する法律を再度、確認しておきましょう。
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上記はあくまでも法律上のルールです。
アルバイト本人の気持ちを最大限に考慮して、シフト作成する必要があります。
正しい労働環境の提供してあげることも、重要度の高い仕事の1つです。
これまでに説明してきたように連勤には多くのリスクが存在します。
しかし現実問題として、いきなり休日出勤を完全になくすことは難しいかもしれません。
まずは、アルバイトの連勤日数を正確に把握することからはじめてみませんか?
法令を守りながら上手にシフトを作成するには「Sync Up」
連勤に関する法令や連勤シフトを組むことによるリスクをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?もし連勤が常態化している場合は、シフトの組み方やそもそもの在籍人数を見直すなどして、少しでもアルバイトスタッフが働きやすい職場になるように改善してみましょう。
ただ管理する人数が多かったり、「繁忙期だから連勤にせざるを得ない」という場合はあります。
シフト管理サービス「Sync Up」では、知らず知らずのうちに法令に違反してしまうことがないように、様々な労務管理機能があります。注意の必要な労働時間だけではなく、人件費の計算も自動化しているためコンプライアンス違反に繋がるようなトラブルを未然に防ぐことができます。
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法令違反を防ぐだけではなくアルバイトスタッフの働きやすい職場をつくるために、システムをうまく使ってみてはいかがでしょうか?